結婚式や披露宴では招待客として呼ぶ人とは別に、司会や受付、仲人(媒酌人)をお願いする特別な人がいます。
そうした自分たちの式を手伝ってくれた人に対して渡すことになっているのが「お車代」もしくは「お礼」と言われるお金です。
お手伝いをお願いする方からもご祝儀をいただくことになりますのでわずかばかりのお返しということになりますが、きちんとした形で渡すということがマナーになっています。
お金を渡すときには裸や白封筒ではなくきちんと祝儀袋に入れることとなっており、その際には蝶結びではなく結び切りのタイプのものを使用します。
ただし金額が1万円以下のときには祝儀袋ではなく略式のぽち袋タイプの祝儀袋でよいとされています。
反対に5万円以上の金額になるときには祝儀袋のランクも高いものにすることが望ましいです。
金額の相場はまちまちですが、中に入れるお札は新札を用意するようにしきちんとお礼をしつつ手渡しで本人に渡すようにします。
お車代やお礼として渡すお金は、新郎新婦本人ではなく両親から渡す方がよいものもあります。
一般的に両親から渡すものとされているのは、式の司会を依頼した人や受付をしてもらった人、また仲人として立ってくれた方です。
司会や受付の人には式が始まる前に「今日はよろしくお願いします」ということで渡すようにし、仲人の場合には式が終了した後に両親がそろってきちんと場を作ってお礼をするようにします。
一方で新郎新婦がそれぞれ本人から渡すものとされているのが、式で余興をしてくれた人やウエルカムボードやドールを作ってくれたというような人です。
他にも何か作業を個人的にお願いしたときにはその御礼ということで数千円~数万円程度を渡すようにします。
また特に式で何かお願いをしたというわけでなくとも、遠方から式のために来てくれたという人に対してはその交通費の半額~全額を渡すのが常識となっています。
宿泊が必要な場合も相手との関係を見つつ一部もしくは全部を負担するようにします。
なお仲人となってくれた方には、お礼とは別にお車代を渡すようにした方がよいでしょう。
ただし移動をするときに新郎新婦側でハイヤーやタクシーを用意し、その金額を先に負担しているときにはわざわざお車代として別に渡す必要はありません。
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