結婚式や披露宴をこれから行うという時に必ず知っておいてもらいたいのが「ご祝儀泥棒」とされる窃盗犯の存在です。
日本においてはどんなに嫌われている人でも冠婚葬祭だけは面倒を見るという村八分という風習があったことからわかるように、冠婚葬祭といった特別な行事の時には誰しも協力的になるものだという意識が持たれています。
しかし最近ではそうした意識は過去のものとなっているのか、冠婚葬祭という日常とは異なる場所だからこそ生まれる油断を突いて巧妙に行われる犯罪も増加しています。
せっかく1年近くの長い時間をかけてゲストや親族に気持よく過ごしてもらおうと計画してきたはずの結婚式なのに、ご祝儀泥棒でごっそり数百万円をとられてしまったとあっては新婚生活のスタートからミソがついた形になってしまいます。
挙式場やホテルなど施設側もある程度は対応をしてくれるとは思いますが、任せきりでは完全に犯罪を防ぐことはできません。
「ご祝儀泥棒は起こるかもしれない」という危機意識を持ち、周囲と連携して防犯に努めていきましょう。
ご祝儀泥棒で最も危険度が高いのが受付です。
結婚式や披露宴においては、友人や知人に受付係をお願いすることが常識となっていますが、このときほとんど顔を合わせたことのない新郎新婦双方の知人が一緒に行うというところに管理の穴ができます。
双方がよく連携をとれる関係にあればよいのですが、ほぼ初対面の他人同士なので仮にそこに全く知らない人がきて挨拶をしてきても「あっちの知り合いかな?」というふうに思ってしまいます。
実際にあった被害報告では何人かがグループになってまず一人ずつ受付から席を外させるようにし、無人となったところで堂々とご祝儀を根こそぎ持ち出すということがありました。
大半の招待客が訪れた受付終盤の頃は特に狙われやすいので、そのタイミングになっていきなり呼び出しや交代を申し出られた時には施設のスタッフなどにお願いし盗難がないように見てもらうようにした方がよいでしょう。
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