ロサンゼルスから車で1時間ほど走ると、ウェイフェア・チャペルに到着します。
パロスバーデスの丘の上に木立に囲まれて建つ小さなチャペルは、広々とした庭も、荘厳な造りの装飾などもありませんが、多くの方を魅了するチャペルです。
ハリウッドのセレブも挙式を挙げるこのチャペルは、映画のワンシーンとしても使われています。
一番の特徴は、このチャペルは柱以外は全てガラスで作られています。
礼拝堂の中は、壁も天井もガラス張りとなっており、中に入ると太陽の光が差し込みます。
カリフォルニアの海に面したところにあるので、祭壇の後ろにはどこまでも青い海が続きます。
バージンロードは石畳となっており、まるで庭にいるような感覚を覚えます。
チャペルは意外にも大きく、ゲストを招くと100名ほど収容できます。
ガラス越しにはカリフォルニアを象徴するセコイアの木が、チャペル全体を覆い、木立の間から陽光が降り注ぎます。
ガラスをふんだんに使ったチャペルは、海外にも数多くありますが、柱以外がガラスというのはウェイフェア・チャペル以外にはないでしょう。
チャペルで挙式を行なったとは、海沿いに行けば海に沿った庭があり、海と緑という浜辺では見られないような風景があり、海を一望する事ができます。
チャペルも綺麗ですが、庭に出ても綺麗なので、その場所で写真撮影しても良いでしょう。
またチャペルの中や、外でチャペルをバックに撮影するのも、素敵な風景が撮れます。
ウェイフェア・チャペルは1951年に完成し、すでに50年以上の歴史を持っており、長い歴史があるので、古い場所のように思えます。
しかし実際に訪れてみると、50年以上も前に建てられたとは思えないほどオシャレな場所であり、自然を活かしシンプルに設計して作られています。
チャペルがガラスをメインにシンプルに作られているように、周辺も余計なものはなくシンプルです。
チャペルに向かう道には、ブーゲンビリアの花が咲いて折り、その他にもオリーブ、松、アプリコット、いちじく、ツツジなどと、温暖なカリフォルニアの気候にあった植物が咲いています。
教会に続く裏庭のレンガには、挙式を挙げたカップルの名前や、参列者のメッセージなどが刻まれています。
日中は日の光がチャペル内を照らしますが、日が暮れるとまた違った様相を見せます。
ライトアップされるとクリスマスのようなムードとなり、隣には石塔が建ちそこからの明かりも綺麗です。
塔には16個の鐘があるので、美しい音楽を響かせてくれます。
街灯のない場所なので、海もよく見渡すことができ、サンタ・カタリナ湾を通る船も見ることが出来ます。
カタリナ海峡を渡る船員たちから、石塔の音色は「神のキャンドル」と呼ばれています。
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